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| ■■■簡単な紹介■■■ |
 主人公が化け物と変身して戦う存在になり、大きな戦いに巻き込まれてゆくというヒーローものの王道。 |
| ■■■ぶっちゃけたエロゲー感想■■■ |
| はじめに 今回は殆ど前情報無しでタイトルとＨＰを見て購入を決定しました。 このソフトを制作したソフトメーカーの作品も初見で、今思うと本当に衝動買いです。 「ヒーローになりたかった人たちへ」と銘打たれたこの作品ですが・・・。 なお、この作品はＨＰで公開されているパッチを適用しなくては シーン回想など結構深刻なバグが残っているようです。 プレイ前のパッチ適応をお勧めします。 テストプレイ何やってんの。 注・この感想は極めて個人的な感想であって、一般的な視点を全く無視しています。 ネタバレをするつもりはありませんが、購入の参考にはあまりされないでください。  シナリオ・テキストについて殆どの方がこれに期待したかと思われます。 テキストに関しては高水準（かといって文章力抜群、と言うほどでもありませんが）。 ストレスなく読んでゆくことが出来ます。 ただし、時折無理矢理話が展開することがままあります。 そういう場合は大抵、倫理や理屈の言い合いの時で、 どう見ても「言い返さないと（展開上）いけないんだけど、 言い返すだけの理屈を考えられないから話をすり替えた」 と言うものが多く、ライターの無能さが垣間見れます。 シナリオの方は全10章から成り、各章の始まりにはＯＰムービー、 終わりにはＥＤムービーが流れます。 一本道で、序盤選択肢が出ますが、どうやらＧＣ回収分岐のようです。 プレイ時間は１７時間ほどでしょうか。 まずは良い点。 設定が良いです。少なくともＨＰを見て購入意欲が減退する人はいないのではないかと思われます。 設定が良いって事は作品の全体像が良いということで、全体的には良い感じです。 次に悪い点です。 まず、起承転結の「起」に当たる部分が長すぎます。 先に全10章と書きましたが、4章までが「起」にあたります。 その為、前半がかなり面白くありません。 多視点で作品が描かれるので、プレイヤーは早い時期から悪役が判るのですが、 主人公が倒すべき存在を認識するのが6章終盤（くらい？）。 構成を失敗しているとしか思えません。 日常会話がダルい。主人公の男友達など、作品の雰囲気から完全に浮き上がってます。 また、全体的に薄味で、それを引き延ばしたという印象があります。 プレイ後に作品を顧みてもプレイ時間の割に多くのシーンを思い出せません。 キャラクターを出し過ぎ、その上全てのキャラクターを掘り下げようとしているためでしょう。 その割にプレイ中「なんであいつが出てこないんだよ」と（主に戦闘中） に思うことが多々あり、完全に持て余してしまっています。 展開がワンパターン・・・というか２時間先くらいの展開が読めてしまいます。 怪物に襲われたキャラクターが助けられるシーンなんて 覚えているだけで4回あります。 しかも一人は二度も襲われます。ありえません。 いつまで経っても主人公とヒロインの関係がなかなか埋まらず、 時間を掛けている割に進歩がないといった欠点も挙げられます （この時間を掛けている割に進歩がないというのは作品全体に言えますね）。 このストーリー、かなりスケールの大きい事になるのですが、 何故かそういう感じは受けませんでした。 恐らく主人公は戦う理由を求めていながらいつまで経っても 「自衛の為（自分のため）に戦う」というスタンスであるため、 悪役がどんなに大きいことをしても身内のもめ事の様に感じてしまいます。 致命的なのが、主人公が戦いに対して積極的じゃない、という事です。 主人公が能動的に戦いを仕掛けるのって最後の戦いぐらいなので、 どうしてもストーリーが進みません。 また、キャラクターの心理がかなりご都合的にされています。 よく「おいおい、それはねーだろ」とディスプレイに突っ込みたくなること請け合いです。 フォローされていないキャラクターがいます。 プレイし終わって「あれ、あいつどうなったの」とか 「結局あいつは何だったわけ」とか思ってしまうキャラクターが居ます （具体的には二人）。 どちらもかなり魅力的な立ち位置で、どのようにストーリーを引っかき回すのか 期待していただけに残念でした。 こう書くとこのシナリオを書いた人はキャラクターを使うのが下手だなぁと気付かされます。 これはヒーローの物語だとは言えません。 シナリオの総括として・・・シナリオがもっとしっかりしていればかなり良い作品になっていたと思います。 音について効果音は軽いです。 ＢＧＭは印象に残りません。 歌も４曲用意されていますが、どれもイマイチ。 音にはあまり期待されない方が良いでしょう。 しかし、この作品では声優さんに詳しくない僕でも知っているような 結構有名な方が声を当てられており、声については満足しています。 絵についてとても綺麗です。 背景は何時も雨が降っている、という設定故か暗めで、かなりいい雰囲気を出しています。 人物絵は綺麗系。綺麗なので誤魔化されがちですが、 身体の書き分けは上手でありません。 ロリータボディと女性ボディくらいしか種類がない・・・ ロリでないキャラクターの胸の大きさは殆ど同じだし。 スタイルが絵に寄って変わることもあります。 しかし、変身後の姿があまり格好良くない・・・。 バトルシーンについてこの作品では殆どの戦闘をコマンド入力式（と言っていいのか？）のゲームで行われます。 簡単には説明できないのですが・・・ゼノギアスのギア戦闘に酷似しています。 ご存じの方は良く判るかと思います（知らない方はごめんなさい）。 キャラクターはよく書き込まれており感心させていただきました。 敵の攻撃、こちらの攻撃の合否を全てプレイヤーが判定出来るのは結構良いなぁと思いました。 運の要素は殆どありません。 とはいえ、敵の強さが殆ど変わらないため飽きてしまうと作業と化してしまい、 面倒以外の何ものでもなくなってしまいます（四連戦とか苦痛でしかありません）。 Ｈシーンお待ちかねのＨシーンについてですが・・・。 絵が綺麗すぎて劣情を催しません。オカズ度は低すぎます。 また、作中で無理矢理押し込んだようなシーンが数多くあり、 作品の流れを乱しています。やるならやるで自然な流れで、 ちゃんと意味のあるセックスをして欲しいですね。 |
| ■■■ま・と・め■■■ |
| 良い素材を使ったが調理を間違えた典型的な凡作。定価分の価値はない。 適正価格はエロゲとしてなら4200円、健全ゲームを含めれば3100円。 これでも6評価なのだからゲーム業界は恐ろしい。 決して駄作ではない。だが見るべき点も少ない作品。 他にするべきゲームはたくさんあると思う。 ・・・結局タイトルの意味はわからず仕舞いだったなぁ・・・ （タイトル買いの意味無し）。 |
