エロゲー倉庫バナー2      ツイッター管理人のツイッター
 エロゲー倉庫とは? 総合入り口へ戻る  エロゲー倉庫とは?分館(・雑記・リンク等)へ

  投稿エロゲー感想者*バーチャット

 D.C.P.C. ダ・カーポ プラスコミュニケーション (CIRCUS/2004-05-28)

 エロゲーのジャンル こそばゆい学園恋愛ADV  DVD枚数   枚組
 エロゲー感想者の満足度
 CGのおおかな枚数  160枚(差し分含む?)
 夜のオカズ度
 エッチCGの割合  20%くらい
 エロゲーの属性
 (属性の説明)
純愛ゲー萌え〜  音声の有無  あり
 動画の有無  なし

  ■■■簡単な紹介■■■

《簡単な紹介》

 1年中枯れない桜がある不思議な島「初音島」が舞台の、こそばゆい学園恋愛コメディー。
 小さな魔法の力を持つ主人公が、様々な人との出会いの中で、色々な物語を紡ぎ出していきます。

 2002年にリリースされたPCゲーム「D.C.〜ダ・カーポ〜」のリメイク。
 新キャラが追加されたPS2移植版に、さらにHシーンを加えた完全版(?)です。
 既存作と比較した方が評価する上で分かりやすい部分があるので、
 以下D.C.をオリジナル、PS2版をP.S、D.C.P.CをP.Cと呼びます。
 ちなみに私はオリジナルはプレイしたことがありますが、P.Sは未体験です。

  ■■■ぶっちゃけたエロゲー感想■■■



《主要人物》

朝倉音夢(あさくら ねむ)
 主人公と血の繋がっていない妹。
 しっかりもので、何かとズボラな兄の世話を焼きたがるが、体が弱く逆に主人公に気遣われている部分も。
 家事万能に見せかけて料理の腕は殺人的。
 妹属性ではないのですが、自分(主人公)だけに見せる表情にメロメロ(死語?)個人的には一番好きなキャラ。


芳乃さくら(よしの さくら)
 主人公兄妹の幼馴染。
 6年前、海外に引越し音信普通だったが、突然戻ってくる。
 主人公のことをお兄ちゃんと呼び、甘えて腰にへばりつく癖を持つ。
 幼い外見とは裏腹にIQ160の天才児だったりする。


白河ことり(しらかわ ことり)
 美しい容姿とカリスマ性を持つ学園のアイドル。
 歌が特技で、人の目が届かない公園の桜の木の下で歌っている。
 高嶺の華のような存在だが、話してみるとかなり気さくで茶目っ気がある。
主人公のボケへの切り返しが面白い。個人的にすごくお気に入りのキャラ。


水越萌(みずこし もえ)
 風見学園本校生で主人公たち(風見学園付属という設定)の先輩。
 いつもボケている天然のお嬢様で、いつも寝ている。というか歩きながら寝るという強者。
 音楽部に所属していて木琴を担当している。


水越眞子(みずこし まこ)
 主人公たちの同級生で萌の妹。
 姉とは対象的に気が強く、何かと主人公に口うるさくするが、友人を気遣う優しい面もある。
 音楽部に所属していてフルートを担当している。


天枷美春(あまかせ みはる)
 主人公兄妹の後輩で幼馴染。
 天真爛漫で主人公たちによく懐いている。その従順さから"わんこ"と犬に形容されることもしばしば。
 超が付くほどバナナ好き。



月城アリス(つきしろ ありす)
 無口な後輩。
 いつも人形を抱いている。人形(腹話術?)は本人とは対象的に無遠慮な口を利く。
 花が好き。


胡ノ宮環(このみや たまき)
 神社の巫女として働いている。
 卒業間近の学園に突然転校。いきなり主人公の許婚宣言をして周囲を驚愕させる。
 世間知らずな大和撫子。


彩珠ななこ(さいたま ななこ)
 主人公の同級生。
 メガネドジっ娘キャラ。トラブルに巻き込まれる感のある薄幸の少女。
 新人の漫画家だが周囲には隠している。


紫和泉子(むらさき いずみこ)
 ピンクのクマ。
 しかしクマに見えるのは主人公だけで、他の人は地味な女の子に見えるという。
 謎キャラ。


…っていうか主要人物多過ぎ?(笑)



《感想》


▼原画・CG
 キャラは中・高校が舞台なので、キャラは可愛い系で占有されています。
色気は極薄な反面、爽やかさ、初々しさにどっぷり浸かるには最高です。CGの塗りは綺麗です。

 オープニングムービーは、オリジナルではゲーム中に出てくるCGなど出来合いのものを
動かしていただけでした。
P.Cはクオリティーはそこそこですが、アニメのオープニング仕立てで作り直されています。

 オリジナルでは七尾奈留さん、igulさんが原画を担当されていたようですが、
P.Sでの新キャラ・追加絵などもあり、スタッフロールを見ると最終的にP.Cでは5名以上の方が携わっているようです。

 さすがに2年のブランクがあるせいか、オリジナルと追加分のクオリティー差が激しく、統一感が全くありませんでした。
 Hシーンが不得手のようで、体のバランスが不自然、構図も今ひとつで総崩れな感じです。
 多人数で原画を担当するのは、色々な画風が楽しめるので個人的には肯定派ですが、
それはあくまでクオリティーが高いことが大前提なので、あまり良い結果になっていないと思います。



▼シナリオ

 1年中枯れない桜がある初音島という島が舞台の学園ラブコメディー。
 日常から不可解な現象が起こる島で、主人公やヒロインたちも、目立たないながら小さな力(魔法)
 が使えたりします。
 その不思議な力や特殊な環境に翻弄され、傷ついたり悩んだりしますが、主人公と出会い触れ合う中で、
 それぞれの答えを見出していきます。

 なぜ、不思議な現象が起こるかというのは、それぞれのキャラのシナリオを進める事によって少しずつ解けてきます。
 ただ、攻略するキャラの順番によっては、何の説明もなく強引に展開する場面も出てくるので
 キャラをひとりずつ完結させていきたい人にとっては、後味の悪い印象が少しあります。

 会話の内容は軽いギャグタッチ。漫才のノリとツッコミが基本です。そんな中で垣間見る人間の弱さ強さ、
 そして優しさに思わずほろりとくる場面も。主人公と男のサブキャラが意外といい味を出しています。

 ゲームやアニメのネタに偏っているので、プレイヤーの好みがはっきり分かれます。
 エロゲ・ギャルゲ典型のご都合主義なので、リアリストや知的、嗜虐なジャンルが好きな人にはお勧めできません。
 逆に妹、幼馴染、アイドル、猫耳、ロリ、巫女、etc…多種な萌え属性に迎合した構成になっているので
 ピンポイントな人はそれこそ堪らないでしょう(笑)

 文章は新キャラと追加シナリオが書き加えられている他、既存分も若干編集されています。

例)
「Hな事しよっか⇒抱きしめあおうか」「ちわちわ痴話喧嘩?⇒ちわちわ?」

 上記例のようにオリジナルの下世話な単語が、若干柔らかいニュアンスに書き換えられています。
 これはおそらく全年齢対象のP.S用に書き換えられたものを、そのままP.Cに転用し、Hシーンを加えたのでしょう。
 オリジナルのあけすけな言葉にドキッとした人は、型落ちしたような印象を感じると思います。残念無念です。



▼音楽(BGM)
 すごく良いです。場面場面によって心地よい曲が盛り上げてくれます。
 ゲームの雰囲気に合わせて情緒的な曲が多め、根明(ねあか)やロックの曲調は少ないです。

 歌はP.Sで追加された曲とP.Cで新規に追加された歌を含め8曲という稀な多さ。曲調はバラードと軽快なテンポのPOP曲です。
 ヴォーカルが曲に呑まれているものが少しありますが、バランスが良く全体的に高い水準を保っています。
 歌詞も萌えな少女の情緒がよく表現されていて好きです。
 オリジナルで主題歌、挿入歌のヴォーカリストだったyuzuca*さんとrinoさんが、
 他のヴォーカリストの曲と追加曲を含め全てのヴォーカルを担当しています。

 ヴォーカルを替えて歌い直しをする必要性があるのか甚だ疑問ですが、この二人はアニメ版の
 主題歌を歌っているのでイメージ戦略なのでしょう。
 アニメ版の主題歌はかなり良かったですし。

 曲数が多い弊害なのか、ゲーム中は歌を無意味に多用し過ぎています。
 エンディング直前からタイトル画面に戻るまで、およそ10〜20分の間に4曲流れるゲームなんて聞いたことがありません(苦笑)
 非常にかったるい。



▼音楽(CV)

 P.Cでは天枷美春以外全員オリジナルの方が担当されています(P.Sは別の声優さんが担当している)
 P。Sで追加された新キャラもP.Sとは別の声優さんが演じています。
 両方聞き比べて(※)の感想ですが、意外なことに声優さんが代わったことによる違和感は、
 ほとんどありません。
 天枷美春だけはオリジナル、P.Sとも違いますが、慣れてしまえばそれほど聞き苦しくはないです。
 P.C制作にあたって全部録り直されています。微々たることですが、
 DVD版は高音質だとOHPで謳っている割に、音がこもっていたりして逆に悪くなっています。

 演技力には問題ありません。みなさま押し並べて上手いですが、
 2年のブランクを取り戻すのに相当苦心されていたようで、声に戸惑いがあるような感じがしました。
 オリジナルと比べるとテンポが微妙にズれていて今ひとつです。
 まあ、オリジナルをプレイしたことない人は感じない違和感です。

※ P.Sはアニメ版と同じキャスト。P.Sは未体験なのでアニメ版と比べてという意味



▼ゲームシステム

 メッセージウィンドウにテキストが表示される、一般的なアドベンチャーゲームのスタイルです。
 選択肢や移動先指定があり、それによってシナリオが分岐しますが、
 キャラがどの場所にいるかヒントを与えてくれるので、難度は低いです。
 ただしエンディングに直結する部分でいい加減な選択をするとバットエンドになります。

 スキップ、バックログ、オートプレイ、音声調整、クイックセーブ・ロード基本的な機能は網羅されています。
 加えて「あらすじモード」という機能があり、文章を高速でスキップするのではなく、あらすじを表示するので、
 ゲームの流れが損なわれない親切設計です。

 おまけはシナリオ、CG、シーン、音楽鑑賞モードがあります。
 一般的に回想モードというとHシーンのみですが、このゲームは通常のイベントを含めたシーン回想ができます。
 これはありそうでなかった画期的な機能だと思います。
 ちなみに全キャラ攻略すると特典おまけがあります。



▼H
 原画・CGで少し触れましたが、期待はしない方がいいでしょう。
 相思相愛になり、身も心を結ばれたというプロセスを収束させるためだけに用意されているのでエロくないです。
 処女率は100%。巧者(!)がいないため、フェラ、オーソドックスな体位のみで淡白です。
 シーン数は全部で25ぐらい。一人当たり1〜3シーン。キャラは初々しく、
 控えめ(やることは結構大胆だったりしますが;)なので尺は程々の長さです。



  ■■■まとめ&投稿人への投票■■■

シナリオでキャラが立っていてなんぼ。萌えてなんぼ。
狙いがはっきりしていて「わかりやすい」ゲームです。
 萌え系シナリオが好きな人間は即買い。それ以外の人は回避が無難でしょう。

 オリジナルやP.S体験者は追加要素分しか上澄みがないので、対価を払うかどうかは
旧作への思い入れによります。

他にチェックしているタイトルがあるならば、そちらの方を購入することをお勧めします。
経済的に余裕があるのであれば検討してみてはいかがでしょう。


エロゲー感想50音図へ戻る トップページへもどる