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エロゲー感想者 とある社会人 様 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
催眠遊戯 (スタッフィング /2012-10-26) |
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催眠の深度が進行する過程描写は丁寧、但し催眠という名を借りた快楽漬け陵辱ゲー催眠・マインドコントロール・洗脳をテーマとした多数のエロゲにおいて主人公とヒロインが親しくなり比較的短期間で肉体関係を結ぶ展開の為に都合よく使えるテーマであり 虚構エロへの導入部分をライターは手軽に描け読み手であるプレイヤーも多種多様の 妄想エロが楽しめる両者両得な一代エロジャンルとして 純愛・陵辱・寝取り寝取られと並び同人商業作品ともによく使用されているジャンルでもあります。 それゆえ催眠状態でのHシーンに重きを置いたものが多いなかで本作の着眼点は 少し異なり催眠行為自体への描写です。 体験版において催眠行為シーンの幾つかを観賞可能でその描写の細やかさが体験できます。 催眠における被験者と行為者の信頼関係の大切さやマジックにおける心理的生理的な 錯覚の利用による段階的な催眠等の説明がなされます。 その上で実際に感覚の揺らぎを利用して浅い催眠状態へ そして覚ませてまた新しく暗示をかけて催眠状態へ。 より深く深く催眠状態にすることで更に被験者(ヒロイン)の心理の深い部分に 暗示を刷り込み最終的には虚偽の疑似記憶を植え付ける(上書きする) 事も可能になったところからエロゲー的なフィクション催眠へと本作の 秀逸な催眠描写のシナリオが快楽漬けゲーへと変容していきます。 日々催眠を通して相手役となってくれるヒロインと過ごすうちに主人公は 異性としての好意を抱き情欲を募らせ服を脱がせて悪戯程度で済ませヒロイン の心身を弄ぶ様な悪用を控えていたものの回数を重ねる毎に飽くなき催眠技術の 追求としながらも自分の情欲を満たすため幸福感と快楽感の 感情操作催眠によってヒロインを情欲化させていきます。 その淫らな痴態を目を当たりにし抑えが利かなくなった主人公は 遂にヒロインと強引に関係を持ってしまいます。 自らの欲求を満たすために相手の信頼を踏みにじるような真似は しないという当初の思いを捻じ曲げてまで。 更にはヒロインの自分に対しての気持ちを確かめて信頼関係としての 好意だけではなく異性としての恋意が無いとみるや以下のような鬼畜外道な所業にでます。 今まで記憶の奥底に閉ざしておいた強引に相手から関係をもたせて 肉体関係を継続してきたことに気づかせて茫然自失さらに逆上させる。 その後あらかじめ植え付けておいた催眠暗示により快楽責めの連続絶頂をさせて自我崩壊寸前までおいやる。 限りなく空っぽになった心理状態に付け入り偽りの恋愛感情を記憶操作で 上書きし無理やり恋人関係を作り上げ表面上は恋人同士に。 以上が恋人ルートでの各々の結末となります。 主人公と詳細事情を知らない登場人物たち(クラスメイト)にとっては 純愛展開と取られかねませんがヒロインにとっては明らかに陵辱展開での結末。 よって本作は初めの一文にも記載しましたが快楽漬けによる陵辱ゲーと私には感じられました。 ゲーム本編で語られた術者と被験者の信頼関係が催眠の成功には不可欠という設定はどこへやらで しかも序盤にあるような催眠悪用に対してヒロインが違和感を感じて覚める 制裁処置(BADEND)が有りません。 虚偽の記憶や感情(恋意)が植え付けられるほど催眠の深度(術者への心の受け入れ) が進んだことを表現したかったのかもしれませんが では結局催眠暗示の深度が進めば相手に対して到底受け入れがたい (恋人になりたくないのに恋人になる)事さえ可能になるのかという設定の矛盾が生まれることとなります。 本作ではヒロインが抵抗しても偽記憶(恋人関係に至る過程)と偽感情(恋意)を 植え付けていくことで拒否される事項(恋人関係と肉体関係)を可能とするといった 物語の展開を取ることで一応の恋人関係となる結末が描かれますが。 催眠導入の描写が細やかで楽しめただけに余計にヒロインの心底の同意無しに 恋人関係にもちこんでH行為描写に至る展開の荒さが目に付きました。
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体験版はこちらから→体験版ページへ 従来どおりのご都合催眠エロゲーの展開を期待している人にお勧め。 但し催眠導入部分のシーンが大多数で挿入エッチシーンは物語の後半までお預けです。 ヒロインたちが自分の自意識(拒否したければ拒否できる)を持ちながらも催眠の 深みにはまっていく描写が本作の見所。 ヒロインとの関係を深めたいがために主人公の信念が最初と最後でものの見事に反転し悪人になり しかも序盤にあるような催眠悪用に対する制裁処置(BADEND)が有りません。 これは制裁措置で対抗されないほど催眠の深度が進んだことを表現したかったのかもしれません。 主人公にとっては一時的なハッピーエンドでヒロインたちが本来の記憶を取り戻した時には阿鼻叫喚の地獄が待つ虚像のハーレムという私としてはなんとも締まらない物語の結末に感じました。 |
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